2016/09/09
ACC(Asian Cultural Council)、日本からのグランティー・助成プロジェクト参加者のなかで、自分が作品を知っている、いわゆる現代劇の劇作家・演出家に限ってリストアップしてみる。生年別に分けてみると、世代によって、米国が占める位置が変わってくるのが見えてくる。※印はACCとは関係なく、補助線として、同世代で思いついた方のお名前。
30年代生まれ
笈田ヨシ(1933)
山崎正和(1934)
寺山修司(1935)
鈴木忠志(1939)
太田省吾(1939)
40年代生まれ
唐十郎(1940)
※佐藤信(1943)
※岸田理生(1946)
※つかこうへい(1948)
50年代生まれ
※岩松了(1952)
※栗山民也(1953年):イギリスに留学
※鵜山仁(1953年):フランスに留学
※野田秀樹(1955):イギリスに留学
小池博史(1956)
原田一樹(1956)
※如月小春(1956):オーストラリアに留学
※宮沢章夫(1956):マダガスカルへ
※鴻上尚史(1958):イギリスに留学
川村毅(1959)
マキノノゾミ(1959)
60年代生まれ
古橋悌二(1960)
坂手洋二(1962)
※平田オリザ(1962):韓国に留学
※松田正隆(1962):イスラエルに留学
※小野寺修二(1966年):フランスに留学
羊屋白玉(1967)
やなぎみわ(1967)
※土田英生(1967年):イギリスに留学
※青木豪(1967年):イギリスに留学
70年代生まれ
矢内原美邦(1970) ※ブラジルにも留学
※夏井孝裕(1972):フランスに留学
岡田利規(1973)
※三浦基(1973):フランスに留学
※長塚圭史(1975年):イギリスに留学
※森新太郎(1976年):アイルランドに留学
※小川絵梨子(1978年):アメリカに留学(ACCグランティーではない)
※上村聡史(1979年):イギリス、ドイツに留学
80年代生まれ
※谷賢一(1982年):イギリスに留学
※田中麻衣子(?年):イギリスに留学
※大塩哲史(?年) アメリカに留学(文化庁)
ここから見た限りでは、すごく大ざっぱにいえば、
30年代生まれ:何はともあれ米国に
40年代生まれ:あまり留学しなかった世代
50年代生まれ:留学先が主に英語圏で多様化
60年代生まれ:留学先が英語圏以外にも広がる
70年代生まれ以降:留学先・手段がさらに多様化
といった感じだろうか?ちょっと70年代以降についてはあまり情報がないので、思いつく方がいらしたら、ぜひ。
追記:高野しのぶさん等から、とりわけ70年代以降の劇作家・演出家について貴重な情報をいただき、リストに追記しました。こうしてみると、留学先が多様化しただけでなく、「ACC以外にも海外渡航する手段ができた」ということも大きいですね。特に若い世代では、アーティストとしてでなく、学生時代に留学している方もけっこういらっしゃいますし。ふたたび英語圏回帰の傾向もあるのでしょうか?あと、最近ACCでアメリカに来る劇作家・演出家が少ないのは、アメリカ自体に来ていないわけではないので、単に情報が行き渡っていないのかも知れません。
文化庁の「芸術家在外研修員制度」は1967年にはじまったそうです(2002年から「新進芸術家海外留学制度」に改称)。
ACC、日本現代演劇のグランティー へのコメントはまだありません