「ポスト真実」の政治などというが、未だかつて地球上で、「真実による統治」が実現したためしはない。これがあったかのように思うのは、知的エリートによる情報管理が可能だった近過去に「哲人統治」の理想を投影しているに過ぎない。
経済については、ずっと以前から「思惑」や「思惑の思惑」によって動くことが容認されている。むしろ恐ろしいのは、生の枠組み自体を決定する政治が経済に服従し、政治に経済と同じ速度が求められるようになりつつあることだ。(昨日一月ぶりに再会したニューヨーク大学のイラン人の学生は、「イラン人の入国ができなくなるので、国に帰れなくなった」という。)良くも悪しくも、アテナイの口頭による直接民主主義に近づいてきたのかもしれない。
カテゴリー: ACC パフォーマンス・スタディーズ
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